リンゴ
‘レッド・クァーレンデン’
('Red Quarrenden' apple)
フッカー、ウィリアム
(Hooker, William, 1779−1832年)
水彩、紙、46.5×37cm
署名:W. Hooker;年記:1817
このリンゴは、Devonshire Quarrendenと呼ばれることが多いが、記録によると、少なくとも35もの異なる名称がある。このリンゴは、1678年、園芸著述家のジョン・ウォーリッジ(John Worlidge / Woolridge)による、リンゴ酒作成法についての論文“Vinetum Britannicum”で初めて報告された。“quarrenden”という語はフランスの地名カランタン(Carentan)の転訛かもしれない。というのもこれはフランス原産と思われるからである。このリンゴは18世紀にはほとんど注意を払われず、ロバート・ホッグは『果樹便覧』で19世紀初頭以前にイギリス人栽培家がこの栽培品種を持っていたいかなる証拠もないと断言している。しかし1880年代までには「デヴォンシャー(Devonshire)からモーレイ・フィース(Moray Firth)まで」最も広く栽培されるイギリスのリンゴの一つとなっていた。その理由のひとつに、収穫期が早いことが挙げられる(8月から9月)。しかしながらその欠点に、長くおくと油じみてくる傾向があり、20世紀に入ると他の早生系の品種の出現により人気は衰えた。もはや商業的には栽培されないが、古い果樹園やコレクションの中ではいまだ残っている。
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