ヒマラヤウバユリ 英国王立園芸協会(RHS)創立200周年記念〔植物画の至宝展〕で展示された貴重な植物画です。RHS本部リンドリー図書館には約22,000点のボタニカルアートが所蔵されています。

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ヒマラヤウバユリ
(Cardiocrinum giganteum var. yunnanense)

ストーンズ、マーガレット
(Stones, Margaret , 1920年−)

水彩、紙、56×38cm
署名:Margaret Stones;年記:18.6.1968

 ウバユリ属の属名であるCardiocrinumは「大きな心臓のユリgiant heart lily」という意味で、ハート型の葉の形に由来する。
 大型の中国ユリは1847年に導入され、1852年に花をつけた。当初はLilium giganteunと呼ばれ、Cardiocrinumという名前は1840年代にジョン・リンドリーが提唱したものだが、これが普及したのは20世紀に入ってからである。野生の変種であるyunnanenseは、茎の先端に花が下向きに開くことから、これとは別の品種とされている。本作品は、ウィンザー・グレート・パーク(Windsor Great Park)の標本植物が王立園芸協会のメリット賞を受賞した1968年に制作された。裏面に鉛筆で、「P.M.シングによって購入」と記される。パトリック・シングはプラントハンター(植物収集家)で、長年にわたって『王立園芸協会ジャーナル』(Jounal of the Royal Horticultural Society)の編集者であった。彼の最大の野心は、H.J. エルウィズの『ユリ属植物図録』(Monograph of the Genus Lilium)を再版することで、1980年に『ユリ』(Lilies)として出版された。そのために、彼をはじめとする王立園芸協会のユリグループ(RHS Lily Group)は、1960年代から70年代にかけてマーガレット・ストーンズに挿図制作を依頼した。この本の出版は、出版社と条件が折り合わず、交渉の相次ぐ失敗によって大幅に遅れたために、その頃には既に退職していたシングが、いくつかの作品について協会からの買取りを試みた。裏面の記述にもかかわらず、本作品はシングの手には渡らず『ユリ』に記載されたのである。